side YOU ページ43
「お疲れ様でした。」
みんなに挨拶をして楽屋を出る。
私はすぐにLINEを開いて電話をかけた。
「もしもし？今終わった。」
『お疲れ様。関係者駐車場のところにいるよ。1番奥に停めたから、そこに来てもらえたら。』
「うん。ありがとう。」
そう言って電話を切る。
今すぐ出たらみんなには会わないはず。、、、。
まあ、別に会ってもいいんだけど。
急ぎ足で駐車場に向かうと、
見覚えのある車に寄りかかる彼の姿が見えた。
「お待たせ。」
『ううん。全然待ってないよ。どうぞ。』
助手席のドアを開けてくれる。
車の時は絶対そうしてくれる。
年下なのにすごいな、、、。
「ありがとう。」
私が乗り込むと彼が運転席にまわり、車を走らせる。
「ごめんね。差し入れ渡すのに楽屋にわざわざ来てくれたのに。後輩に囲まれてて全然気づかなかった。」
『ううん。誰だろ、近くにいたメンバーさんに渡したよ。』
「ふっかさんかな。深澤辰哉って最年長のメンバーなの。ふっかさんがくれたから。」
『そうなんだ。後輩から人気なんだね。』
「そんなことないよ。あそこのグループが特別。」
私が少し困ったように笑うと、彼もつられて笑ってる。
『ライブ、ちゃんとしたの初めて見たんだけどすごかったよ。』
「ほんと？それなら良かった。」
『YouTubeでダンスとかは見たことあったけど、、、。生で見たらすごいね。かっこよかった。こんな人が俺の彼女なのか、、、なんて思っちゃったよね。』
「ふふっ。彼女です。」
『ほら、世間一般的にもそうだけど、やっぱり俳優のイメージが強いから。』
「だよね。」
彼は車を穏やかに走らせてくれる。
明日は久々のオフだから、
少しだけ私も気が抜けているみたいだ。
『明日はオフだよね？』
「うん。久々の休み。真宙くんもだよね？」
『そう。ほんと奇跡的だよね。オフ被るの。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 369人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しょこら | 作成日時：2024年4月17日 9時
