紅一点×SnowMan⑩ (ページ1)

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side TANAKA ページ1

A『お邪魔しまーす。』

お風呂から上がって、色っぽい姉御がやってきた。

「すっぴん？」

A『まさか。でも、すっぴん風のメイクにしてる。』

河『松雪いーねー。』

辰『色っぽい。』

A『発言がオヤジすぎる。』

河『おいー！』

そんなことを言いながら笑ってる中、
風磨だけ少し顔を顰めている。

こんな姿なんてずっと見てきただろうに。

いや、違うか。ずっと自分だけが見てきたからこそ、
他の人に見られるのが嫌なのか。

スタッフ『それでは、ここからはカメラは回しますが、皆さんだけでお話してくださいね。』

全員『分かりました。』

スタッフさんが部屋から出ていき、
5人だけの空間になる。

Jr.時代の話をした後は、俺のお題である
今年一年お世話になった人にお礼をすることになった。

俺は松岡くん、河合くんは亀梨くんだ。

辰『そしたら、次は松雪かな。』

姉御はうーんと考えるそぶりをした後、
少し笑って言った。

A『そしたら秀明くんにしようかな。』

「は？」

菊『おい、まじかよ。』

河『それは待ってくれ。』

辰『冷や汗止まんないんだけど。』

姉御から出てきた滝沢くんの名前に
みんな驚いた顔をする。

そりゃそうだ。
滝沢くんは俺達からしたら雲の上の人で。

そんな人に俺達世代でタメ口で話す後輩なんて
姉御しかいない。

A『出ないかもしれないし。とりあえずかけちゃいまーす。』

LINEの通話のアイコンをタップして、
滝沢くんに電話をかけ始める。

みんな思ってることはただ一つ。
出ないでくれってことだろう。

風磨なんか祈っちゃってるよ。