体調不良彼氏。（雪男） (ページ5)

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4.渡辺さいど

インフルエンザにかかって数日、やっと熱が下がってきた。と言ってもまだ38℃代をうろちょろしてる感じで、完全復活までには時間がかかりそう。

本宮「翔太おはよー。体調どう？」

渡辺「まだ頭痛いし、ぼーっとするし、体だるい…」

本宮「熱もまだ高そうだもんねえ。おでこあちあちだわ。ちょっと測るよ？」

しばらくして鳴った体温計には38.4℃の文字。やっぱりまだ高いねって言いながらカピカピになったおでこの冷えピタを張り替えてくれた。

渡辺「ん、きもち…」

本宮「よかった。食欲ある？プリンとかゼリーとか色々あるよ」

Aが冷蔵庫から色々出してきた。…やっぱり、ゼリーが食べたい。指をさすと、蓋を開けてスプーンを渡してくれたんだけど、今はどうしてもAに食べさせてほしくて少しだけ睨んだ(笑)

本宮「仕方ないなあ。ほら、口開けて？」

口を開けて雛鳥みたいに待ってると、一口掬って食べさせてくれた。Aってあんまり人に食べさせたりしないから、これは体調が悪いときの俺の特権。

噛んで飲み込んでってしてたらいつの間にかなくなっていたみたいで、もう空だよって空いた容器を見せられた。まだ食べれそうだけど、お腹がびっくりしちゃうからってAに止められた。

本宮「もうご馳走様だよ？ゼリーも食べれたし、薬飲んだら寝ようね」

問答無用でAに薬を飲まされた。インフルの薬って苦いしめんどくさいし嫌になるけどこれで体調がよくなるならまあいいや。

抱きしめてくれるAの体温が心地よくて、いつの間にか眠っていた。熱、早く下がるといいな。

次に目が覚めると、辺りは真っ暗になっていた。結構な時間眠っていたらしい。

本宮「あ、翔太おはよ。顔色良くなったね。…うん、熱も下がってると思うよ。測ってごらん」

熱を測ると36.4℃だった。一応下がったけど今日は安静にしてって言われたから大人しくしておきます。