体調不良彼氏。（雪男） (ページ16)

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甘えていいよ（紫）ページ16

1.本宮さいど

朝、洗い物をしてたら辰哉が後ろから抱きついてきた。なんか体熱いんだけど、もしかして体調悪い？

本宮「辰哉おはよ。どうした？顔色悪いけどどっかしんどい？」

深澤「なんかね、頭痛くて目ぐるぐるする …」

目をギュッとつぶって私の方に倒れ込んできた。ぐったりしててしんどそう。

本宮「とりあえずソファーまで行こうか。抱っこしていくから楽にしてね」

辰哉をなんとか抱き上げてソファーに連れて行って、そこに寝かせた。

本宮「はい体温計。タオルとか飲み物とか持ってくるから測って待ってて」

体温計を渡して急いで看病に必要なものを用意する。ソファーに戻ると辰哉がボーッと寝転んでた。

本宮「お待たせ。辰哉、熱測れた？」

深澤「ん、さんじゅうはちてんなな…」

本宮「結構高いね。寒そうだから毛布足すよ。寝れそうなら寝な？私ここいるから」

不安そうに伸ばした手を握って、もう片方の手で頭を撫でる。そろそろ寝そうかなってときに辰哉じゃなくてたつって呼んでほしいって上目遣いで言われた。熱も高いしちょっと退行気味なのかな。

本宮「わかった。じゃあたつくんおねんねしよっか」

彼に不満そうな顔で見られたけど、幼児退行してる相手だとどうしてもこういう対応をしてしまう。職業病ってこわい。

辰哉のお腹を叩いていると、気持ちよさそうな寝息が聞こえてきた。ゆっくり休めますように。

そう思ってたんだけどそう上手くもいかなくて、頭痛とだるさで目が覚めてしまったみたい。熱も高いしそんな長く寝られないよね…。

本宮「たつくんいま寒くない？」

深澤「ちょっと…」

本宮「ちょっと寒いか。じゃあ毛布足すね。お薬飲んだら頭痛いのよくなると思うけどなんか食べれそう？」

深澤「わかんないけど、ぷりんたべてみる…」

今の彼を1人にはできないから毛布でぐるぐる巻きにしたまま抱っこで冷蔵庫まで取りに行ってソファーに戻った。プリンも3分の1だけど食べることができたし、薬飲んだら寝てもらおう。

本宮「じゃあお薬飲もっか」

深澤「えー、(´･_･`)」

あ、拗ねちゃった。こうなることも想定して子供用の服薬ゼリー買っておいたの正解だったな。

本宮「ほら、これで飲ませてあげるから。1回起き上がるよー。よいしょ！」

背中側にクッションを入れて座らせて、スプーン1杯分のゼリーに薬を混ぜて飲ませた。

薬も無事飲めたみたいだしあとは寝るだけ。辰哉を抱きしめて、熱い背中をさすった。ゆっくり休んでね。