体調不良彼氏。（雪男） (ページ12)

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ずっとあなたのそばに。（桃）ページ12

1.本宮さいど

今度の医師会で使う資料を作っていたら、玄関の方から誰かが倒れる音が聞こえた。どうしたんだろう。

本宮「っちょ、大介！どうしたの！？」

佐久間「ごめ、ずっと体調悪かったんだけど家着いたら気抜けちゃった…」

へにゃって笑う大介。普段羨ましいほど白い肌が真っ赤に染まってて、それだけで熱が高いんだってわかった。

本宮「うわ、おでこ熱い。とりあえずリビング行こう。抱っこしてあげるからおいで？」

大介を抱き上げてソファーに寝かせる。体温計を取って戻ると、すやすやと寝息を立てていた。起こさないように熱を測ると38.1℃の文字。まだ寒そうだから毛布をかけて、熱い身体をさすった。

大介が寝てから約１時間。まだ寒気がするみたいで毛布の中で時々震えている。もうこれ以上布団かけられないよ…。

佐久間「A、寒い…」

本宮「結構毛布かけてるんだけどねぇ。私も布団入ろうか？あっためてあげる」

布団を開けてくれたからお邪魔して大介のことを抱きしめる。信じられないくらいに熱い体。寒気が落ち着いたらまずは点滴かな。

大介の布団に入ってしばらく経って、ようやく寒いのが落ち着いたらしい。震えが止まって寝苦しそうにもぞもぞしだしたから起こさないように布団から抜け出した。

そっと熱を測ると39.8℃。これはやばい。寝てるとこ申し訳ないけど点滴しちゃおう。気づかれないようにそっと針を刺して近くにあったS字フックに点滴をかけた。

佐久間「A、これ…」

本宮「あ、おはよ。ごめんね、あまりにも熱高かったから点滴だけしたの。まだおでこ熱いけどちょっとは下がったかな」

熱を測ると39.0℃。まだまだ高いけどさっきはほぼ40℃だったし、体感では少し楽になってるんじゃないかな。

本宮「はい、水分補給しよ。お腹すいてない？」

佐久間「うどん食べたい…」

本宮「わかった。作るからちょっと待ってて。楽にしてていいよ」

頭を撫でてうどんを作りに行った。消化にいいように少し柔らかくしよう。

本宮「はいお待たせ。熱いからゆっくり食べてね」

何口か食べてお腹いっぱいになっちゃったけど、食べられないよりは全然いい。

鼻水とか咳とか、目立った症状は見られないから疲労からくる発熱だろうと思って市販の解熱剤を飲ませた。少しでも楽になりますように。