体調不良彼氏。（雪男） (ページ2)

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弱いところも（青）ページ2

1.本宮side

仕事が終わって家に帰ろうとしたら、スマホに着信が入った。

本宮「はい、もしもーし」

『A、助けてっ…』

本宮「なに、どうしたの。なんかあった？」

話を聞くと、仕事中に倒れかけて、同僚の人に医務室に連れて行かれたとのこと。翔太が体調を崩すなんて珍しい。すぐ行くと言って急いで彼の仕事場に向かった。

本宮「失礼します。渡辺翔太の迎えに来ました」

従業員「ありがとうございます。渡辺はそちらで寝ています。今は落ち着いてるんですけど倒れたときすごく体が熱くて。熱も結構高かったです」

本宮「わかりました。ありがとうございます。…翔太、A来たよ。起きれそう？」

渡辺「ん、今起きる…」

緩慢な動作で起き上がった翔太は顔が赤くて目が潤んでてだいぶしんどそう。立ち上がるのを手伝って、乗ってきた車の助手席に座らせた。

本宮「今から車動かすよ。気分悪くなったら言ってね」

翔太が頷いたのを確認して、自分の家の方が落ち着くだろうと翔太の家に車を走らせた。運転すること数分、ぐっすりと寝てくれていたから一度も酔うことなく家に到着した。

起きる気配ないし、頑張って部屋まで連れて行くか。合鍵でオートロックと部屋の鍵を開けて寝室のベッドに寝かせると、振動で目を覚ましてしまった。

渡辺「A…？」

本宮「うん、おはよ。おうち着いたよ。具合どう？」

渡辺「頭、ガンガンする。あと寒い…」

本宮「じゃあまだ熱上がりきってないんだね。とりあえず熱測ろっか。はい、体温計」

体温計を渡すけど、じーっと睨みつけたまま動かない。これは幼児退行してるかな。

本宮「翔太ー、大丈夫だよ、これでお熱どれくらいかなってピッするだけ。ちょっと冷たいけど痛くないからね」

そう言うと大人しく脇を開けてくれたのでそこにそっと体温計を差し込む。しばらくして鳴ったそれには38.2℃とあった。翔太は平熱が低いし体感では結構高いんだろう。そりゃ幼児退行もするわな。

本宮「結構高いね。寒いみたいだし毛布足すよ。私ずっとここにいるし寝られそうなら寝な」

ベッドに寝転んだ翔太のお腹をトントンと叩いていると瞬きがゆっくりになってそのまま目を閉じた。ゆっくり休めますように。