【雪男】俺らのイケメンマネージャー 4【男主】 (ページ48)

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阿部の好きな人は… ページ48

阿部side

宮舘「うわ」

阿部「どうしたの舘さん」

宮舘「裏口にまで……」

チラリと舘さんの後ろから前を見ると裏口付近にまで数人の記者がいた。もう嘘だってわかって貰えたはずなのに、こうしてほんの一部の記者に付きまとわれるような行為はまだ続いていた。

宮舘「カメラ少ないし…ネットの記者の人達かな？厄介かも…」

阿部「うわ…どうしよう…」

宮舘「…。ここ以外から入口ないし、強行突破するしかないね」

そう言うと舘様は俺を安心させるように背中を撫でてくれた。その手が暖かくて、それだけで、「舘様がついてくれているから大丈夫だ」って、安心できた。
でも、意を決して裏口へと向かうとやっぱり記者が集まってくる。さりげなく舘さんが俺を背中に隠してくれたけどやっぱり見つかっちゃって、直ぐに囲まれてしまった。

「阿部さん、記事について詳しくお聞きしたいんですけど…」

「本当にフェイクニュースなんですか？？」

阿部「本当です、もうやめてください！」

「でも、あの日以外にも行ってるんですよね？」

「どうなんですか？」

宮舘「急いでるので。行くよ阿部」

ぐいぐいと迫ってくる記者の人から庇うように、俺の背中を押して入口の方まで向かう。
でも、もう一人の人に進行方向を阻まれて、完全に囲まれてしまった。

「本当は好きなんじゃないんですか？」

「いい加減認めてください！」

阿部「何度も言ってる通り、海川さんに恋愛感情はありません！それに、俺には…！！」

「″俺には？″何を言おうとしたんですか？」

阿部「あ、え、えっと…俺、には……」

やばい。余りにも執拗く同じ内容を言われるせいで、余計なことを口走ってしまいそうになって慌てて口を抑える。それでも、俺の失言を聴き逃してくれるはずもなく、突っ込まれてしまう。
さすがの舘様も、一瞬動揺したような表情を見せた。
でも、直ぐにいつものキリッとした表情に戻って、真っ直ぐに記者の人を見据えた。

宮舘「あの記事はデタラメです。阿部には他に好きな人がいますから」