【雪男】俺らのイケメンマネージャー 4【男主】 (ページ40)

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個室ページ40

阿部side

撮影終わり
スマホの画面を開くとメッセージアプリからの通知が溜まっていて、開くとそこには小水さんからのお食事のお誘いだった

阿部「また来てる」

あれからというもの、小水さんから何度顔食事に誘われていて、今日がその5回目のお誘いだった
サシだったり他の共演者さんがいたり様々ではあったけど、毎回毎回色々な人とお話できるのが楽しくて、ついつい足を運んでしまっていた

(それに、みんなといると悲しいこと考えなくて済むしね)

美味しいものも食べられて、心の傷も気付かないふりができる。色んな方ともお話が出来て勉強にもなるし、俺にとっては一石何鳥にもなる、すごく居心地の良い空間になっていた。

返事をしようとポチポチとスマホを指でタップしていると、背中から、小さな塊が衝突してきた。

佐久間「あっべちゃーん！」

阿部「ちょ！もう。佐久間危ない」

佐久間「にゃははっごめんごめん〜」

そう行って申し訳の無さが微塵も無いような顔で笑う佐久間を見て、俺まで笑いそうになってしまう

(あ、そういえば)

佐久間がなんでもないような顔で笑うから忘れかけていたけれど、この間、俺は佐久間に電話で泣いてしまったんだった。
ふっかとAさんのキスを見てかなり傷ついてしまって、縋る先が佐久間だったんだ。ほぼ無意識みたいな形でメッセージを送るとすぐに電話がかかってきて。
ほぼ何も言えずに泣いて、その後俺は一方的に電話を切ってしまっていたのだった。

佐久間「あ、阿部ちゃんあのさ、今日って暇？」

お礼を言おうと口を開こうとしたけれど、それよりも早く佐久間の唇が動いた

阿部「今日？」

佐久間「うん。ご飯一緒に行きたいなーって」

阿部「あー…ごめん。今日予定入ってて…。佐久間も来る？ご飯会みたいな感じなんだけど〜」

佐久間「ん〜。ならいいや！また今度行こ〜」

その言葉の言い方で、何となくこの前の事かなと察してしまう。でも、一応先に連絡が来ていたのは小水さんだしと思い、一応確認をすると、少し考えた後、そう言って康二の元へと走って言ってしまった

阿部(佐久間の方、優先するべきだったかな…)

なんて思ったけれど、まぁ、佐久間とならいつでも行けるしまぁ良いかなんて言い訳を頭の中で考え、また視線をスマホに戻した。

阿部【今撮影終わったので行けます。お邪魔させてください】

そう送ると、すぐにお店のURLが送られてきて、俺は荷物をまとめ、足早に楽屋を後にした